小田切紀子氏講演会 報告

3月21日(土)、国立市役所第一・第二会議室にて、国立市主催、くにたち子どもとの交流を求める親の会・Mother's Wish 母の願い運営による、「離婚と子ども」講演会がおこなわれた。
講師は、臨床心理士で、現在東京国際大学社会学部教授の小田切紀子氏。
場所が都心から遠いことと、連休の中日にもかかわらず、38名の参加があった。

小田切氏は、2008年の離婚件数26万件は、数字としてはとくに増えている訳ではないが、子どもの4.3人に一人が親の離婚を経験している現状から、離婚が子どもに与える影響、その際どのようなことに配慮すべきかを話した。

また、小田切氏は離婚した母親とその子どもを支援する活動をしており、年一回の合宿などを通して主に母親と接する機会が多いことから、母子家庭の具体例を多くひいて説明した。


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まず、離婚の理由を子どもに伝える、ということが、簡単なことのようで非常に難しく、離婚理由をはっきり聞かされていない子どもが多い。一方で親は、たぶんうちの子はわかっているはず、というように、離婚についての説明を避けている様子がうかがわれた。
ケンカしたら仲直りするもの、と学校で教わっている子どもにすれば、父親と母親はいつか仲直りしてくれるとの希望を持っており、それはないということを、きちんと伝える必要があると話した。

子どもが離婚を不安に感じるのは、離婚後の生活がわからないためであり、経済的保障(養育費)と、父親、母親どちらとも会える(精神的保障・面会交流)は、親の義務であり、とくに面会交流は子どもの心身の健康な発達と、親としての自覚・親としての成長を促すために重要であり、それは心理学の知見からもわかっていることだと話した。

また、離婚家庭の子どもの問題行動として、親を困らせよう、責任をとらせようとして、「親の離婚のせいでこうなった」とあたることがある。
それはたとえ怒られることであっても、気持ちを自分に向けて欲しい、かまって欲しいという気持ちから起こる。

同居親の特徴として、子どもに申し訳ないという気持ちと、子どもさえいなければというアンビバレントな葛藤があり、そのため不安定な親子関係になる。
また、別居親の望むことは一切応じたくない(坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い)という気持ちから、面会に否定的になる。

しかし、婚姻中はこれだけ父親の子育て参加を言っておきながら、離婚すると父親との交流に消極的になるというのはおかしな話である。

別居親が気をつけるべきこととして、
○ 相手をさぐらない
○ そのうち、また一緒に暮らせるようになる、などどあいまいなことはいわない
○ 中学生以上になると、子どもどうしのつきあいがあるので、子どものペースにあわせる
○ 決めたルールをきちんと守る
(具体的には、高額なものは買わない、面会の時間を守る、など)

同居親は、ルールに寛大に(例えば、相手が時間をオーバーしたからといってうるさく言わない)、逆に別居親はできるだけルールを守ることが、面会をうまく続けるコツだと話した。


子どもは同居親から見放されたくない、との気持ちから、同居親に忠誠心をもち、別居親に「会いたくない」ということがあるが、子どもの本心とは受け取らず、なぜ子どもがそのようなことを言うのか、そのうしろにあるものを考える必要がある。

その後、小田切氏は、再婚家庭につていの話も含め、一時間半にわたり離婚後の親子交流についてふれた。

会場には、同居親、祖父母の参加もあり、この問題に関する需要の多いことが伺われた。 (文責 武田さん)
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  by mousavian | 2009-03-22 18:42 | 離婚と子ども

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