子供の虐待死と単独親権制度の深い関係

子供の虐待死が相次いでいる。

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子供の虐待死は、本当に悲惨な事件である。
心が痛んで眠れないほどだ。

実は、
この子供の虐待死が、
悪しき単独親権制度と密接に関係があることは、
ほとんど知られていない。



警察庁によると、2008年に児童虐待で検挙された加害者で、
最も多いのは実母の95人で全体の約30%。
実父が85人と続くが、次いで増加傾向にあるのが養父・継父(66人)、内縁の父(52人)だという。



順番に並べると以下のとおり。

児童虐待者=298人
1)実母 95人 32%
2)実父 85人 29%
3)継父 66人 22% 
4)内縁の夫 52人 17%


これを、「継父・内縁の父」をひとまとめにしてみよう。
要するに、離婚後に、母親が他の男とくっついた状態である。
すると、このような順番になる。


1)継父・内縁の夫 118人 40%
2)実母 95人 32%
3)実父 85人 29%

おわかりになるだろうか?

子供の虐待は、「実母でもない、実父でもない、赤の他人の男」によって
もたらされることが、40%と一番多いのである。

離婚する可能性がある実父は、
この事実をよく理解しておくべきだ。


転載元 http://ameblo.jp/jointcustody/entry-10256004157.html
(子どものための共同監護を考える会ブログ)





なぜ、子供の虐待死が防げないのか。
それは日本の悪しき法制度、単独親権制度に大きな問題がある。

結論からいえば、
子供の虐待死が防げないのは、
「チェック機能が働かないから」
にほかならない。

上記の2つの事件のような、
「内縁の夫による子供の虐待」
が起こっているときに、実父は何をしているんだ?
と思われる人も多いだろう。

しかし、
離れて暮らす実父としては、
まったく手をうつこともできないのが、
現状の単独親権制度、というものなのである。



日本は単独親権制度を取っているため、
子供のいる夫婦が離婚する場合、母親か父親のどちらかだけが親権を得る。
一方の配偶者は強制的に親権を剥奪されるわけだ。

よって、どれだけ実の親であることを訴えても、
親権を持たないので、「他人」扱いをされ、行政にもまったく相手にしてもらえない。

さらに、
日本は「離婚後に離れて暮らす親子が面会交流をする権利」が明文化されていない。

よって、信じられないことだが、
「離婚後に親権を失った親が、面会を求めてもまったく会えなくなる」
というケースが多発しているのである。
(これを「親子の引き離し問題」という)


また、
離婚時に親権を失い、離れて暮らす親(多くは実父)は、
我が子が、勝手に養子縁組をされることに対して、止める術を持たない。

つまり、
母親が選んだ内縁の夫、継父が、
どれだけ子供にとって害があると推測されても、
文句を言う権利どころか、知ることすら満足にできないのが、現状の法制度なのである。





アメリカをはじめ、先進国がすべて導入している、
「共同親権制度」では、

「共同監護(joint custdy)」といって、
夫婦が離婚後に別居した後、監護権(子供を養育する権利のこと)を共同で行使する、
という方式がもっとも一般的である。

住居、教育、就業、医療、新しい配偶者の決定などの、
「法的監護」の権利を双方が持ち、

実際に子供と暮らす親は、「身的監護」の権利を持ち、
離れて暮らす親は、「面会交流権」を行使して年間100日の面会をする、
というような形だ。

共同監護が基本形であり、
単独親権制度が認められるのは、極めて例外的である。


私は、
日本も、今すぐにこの悪しき単独親権制度を廃止し、
アメリカ式の共同監護の法制度に変更すべき、だと思う。



継父・内縁の夫による子供の虐待死には、
離れて暮らす、実の父親がこれを防ぐ義務があり、
もちろんこんなことは誰しも阻止したいと思うだろう。

しかし、
現状の日本の法制度では、離れて暮らす親には、
親権どころか、人権すらない。

子供がどこに住んでいるか、
新しい配偶者がどんな人間なのか、
などを一切知らされなくてもなにもできないのが、
現状だからだ。

親権を失った親は、
子供の実の親であるのにもかかわらず、
子供の養育の現場から一切遠ざけられてしまうのである。



離婚後も法的な監護権を有し、
新しい配偶者や、
どのような暮らしを子供がしているのか、
ということを知るための権利を堂々と主張することができれば、
(本来は実の親なのだから堂々と主張できないことこそがおかしいのだが)
虐待の早期発見、早期解決にかならず結びつくことができるだろう。


母子家庭における、
継父・内縁の夫からの子供への虐待を防ぐのは、
地域社会でもなければ、児童相談所でもない。
学校でもなければ、警察でもない。

離れて暮らす、実の父親である。


実の子供が虐待にあっているのを、
黙ってみている父親がいるはずがないからだ。


しかし、
単独親権制度と、面会交流が法制化されていないことで、
離婚後に親権を失った父親は、
母親が虐待を見過ごしていようと、なにをしていようと、
なすすべがない。



大阪の4歳の子供は、
私は、
日本の法制度の不備が殺した、
とすらいえると私は思う。



離婚をざるを得なくなった父親と母親が、
子供の養育に関して、平等な権利が保証されない限り、
幼児の虐待死はこれからも延々と続くだろう。

わずか4歳の子供が監護する親に虐待を受けて死亡することを、
真剣に防ごうとしない社会は、明らかに異常である。
少子化などより、はるかに優先度の高い問題といえるのではないだろうか。


もっとも弱い立場ににある子供たちを守ることができない国に、
未来はない。

離婚後の共同監護の法制化、
とくに離れて暮らす親の、「法的監護権」の立法は、
子供の虐待を防ぐために、急務である。
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  by mousavian | 2009-06-21 18:42 | 離婚と子ども

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